【衝撃事件の核心】スリ行為赤裸々告白で痴漢「無罪」!?ビンボーに耐えかね…わずか3日後に窃盗で御用のトホホ

スリ

JR大阪環状線の電車内で女性の下半身を触ったとして4月に現行犯逮捕され、大阪府迷惑防止条例違反の罪に問われた50代の男が11月、無罪判決を勝ち取った。

「スリ行為の途中に電車が揺れ、手が女性に当たった可能性が排除できない」という眉をひそめたくなるような理由だった。実は男はもともと痴漢とスリの常習犯。無罪判決のわずか3日後、電車内でスリ行為をしたとして窃盗容疑で再び現行犯逮捕される羽目に…。痴漢事件で拘置所を出た後は野宿を続け、最後は所持金がわずか49円だったという。今度は「お金がなくて食事も取れず、つらくて盗んだ」と容疑を素直に認めた。捜査員があきれ返った懲りない男の哀れな事件の顛末(てんまつ)とは-。

11月15日、府迷惑防止条例違反の罪に問われた無職の男(56)に対し、大阪地裁で開かれた判決公判。起訴されれば有罪が99%以上とされる刑事裁判で?奇跡?の無罪判決を裁判官から言い渡されたにもかかわらず、なぜか男は浮かない表情のままだった。

JR大阪環状線の大阪-天満間の電車内で4月9日、20代女性の下腹部を服の上から触ったとして逮捕、起訴された。無罪判決に至ったのは、男の潔白が証明されたと裁判官が判断したからだが、その理由は一般人には何とも承服しがたい内容だったのだ。

判決文などによると、男はその日、大阪駅から環状線の普通電車に乗車した。扉近くの座席裏側に背中を向けて立っていた女性の左前に、扉を向いて立った。男の前にはショルダーバッグとリュックサックを持った別の乗客が立っていたが、車内は体が密着するほど混雑していたわけではなかった。

しばらくすると、男の手が女性の下腹部付近に接触した。気づいた女性が男をにらみつけると、男は「すみません」と謝った。しかし、痴漢したことを認めたと思った女性は次の天満駅で降車した男に声をかけた。男は通報で駆けつけた警察官に府迷防条例違反容疑で現行犯逮捕された。

男は当初から「やっていない」と一貫して容疑を否認。取り調べ段階では、実際に何をしていたのか供述することはなかった。だがその後、接見に訪れた弁護人に「本当はスリ目的で電車に乗っていた」と打ち明けたのだ。公判では「スリ目的で電車に乗っていただけで、触ったのはわざとではない」と、自身の別の犯罪を告白することで無罪を主張し始めた。

「別の乗客にばれないよう、着ていたオーバーで周囲を隠しながら、別の乗客のリュックのファスナーを開けていた。途中まで開けたところで電車が揺れ、リュックを触っていた手が女性のお腹辺りに当たった」

「その後もファスナーを開けようと試み、最後まで開けたときに再び電車が揺れ、また手が女性の下腹部に当たった」

自身のスリの手口を法廷で赤裸々に明かした。その結果、地裁は「痴漢の故意は認められない」と男の主張を認め、無罪判決を言い渡した。男はその日のうちに拘置所を出て自由の身となった。

ただ、男にとって?シャバの空気?は、お世辞にも「おいしい」とは言い難かったようだ。

捜査関係者などによると、男には身元引受人はおらず、拘置所を出てから、すぐさまJR京橋駅周辺で野宿生活を始めた。わずかな所持金は酒、たばこ代にすぐ使い果たした。無罪判決からわずか3日で空腹に耐えかねた男は、約半年前に捕まったJR大阪環状線に再び戻ってきた。

11月18日午前5時前、JR京橋駅のシャッターが開いた隙を見て、切符や入場券を購入しないまま改札内に入り込んだ男は、そのまま始発電車に乗り込んだ。京橋-大阪間を行ったり来たりしながら、混雑する通勤ラッシュを待ち続けた。

午前8時ごろ、男は京橋駅ホームに降り立つと、通勤客らで混雑するホーム周辺の乗客を物色し始めた。約15分後、口の開いたショルダーバッグを肩からかけた女子大生(20)に狙いを定めると、後をつけて電車に乗り込んだ。

女性の後ろに密着するように立った男は、電車が数駅を過ぎたころ、おもむろに上着のジャンパーを広げ、女性のバッグが周囲から見えないように隠すと、一瞬の隙をみてバッグから財布を抜き取って脇に抱えた。

成功したと錯覚したのもつかの間、次に停車した大阪駅で降りたところで、突然呼び止められた。

声をかけたのは府警鉄道警察隊の隊員だった。京橋駅で電車に乗らず、周囲を見回す男を不審に思い、警戒を続けていたのだ。

犯行の一部始終を隊員に見られていた男は、その場で窃盗容疑で現行犯逮捕された。調べに対しても、さすがに観念したのか、「拘置所を出たばかりだが、お金もなく、野宿生活で食べるものもなく、つらくて盗んだ」と潔く罪を認めた。男の所持金はたったの49円だった。

捜査関係者らによると、男は過去にもスリや痴漢で何度も逮捕歴があり、繰り返し服役していた。過去のスリでターゲットとなったのは今回と同様、持ち手が長く、口の開いたショルダーバッグを肩からかけた人物。上着で周囲から手元を隠し、財布を抜き取るという手口も同じだった。捜査関係者は「大阪駅や京橋駅など環状線沿線の混雑しやすい駅を拠点にスリを繰り返し、生計を立てていたようだ」と話す。

だが、男は4月に痴漢の疑いで逮捕された後、起訴されて公判中は拘置所にいたため、自由の身になったところで所持金がほとんどなかった。身寄りのない男にとって、無罪判決にどれほどの価値があったのか。

無罪判決で弁護人を務めた男性弁護士は「裁判のときは反省し、無罪判決後は知り合いや福祉施設を訪ねると言っていたが、結局たどりつけなかった」と語り、こう訴えた。

「社会に戻ってもすぐ刑務所に戻るという悪循環になっていた。もう一度、犯罪に手を染めないような仕組みが(今の社会には)必要だ」

捜査関係者は「スリをする時間と体力があるなら、きちんと仕事をすればいいのに」とあきれた表情で話した。

【引用元:産経ニュース】

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