成宮寛貴の薬物使用疑惑、事実なら懲役刑も…シロならフライデーにどんなリスクが?

成宮寛貴

今月、週刊誌「フライデー」(講談社)によるコカイン使用疑惑報道を受け、元俳優の成宮寛貴さんが芸能界を引退した。同誌発売の前日(12月1日)、成宮さんの元所属事務所は、「(発行元の講談社に対して)断固として抗議し、民事・刑事問わずあらゆる法的措置をとって参る所存です」との声明を発表したが、現時点でも法的措置に至っていない。

成宮さんは引退に際し、「複数の人達が仕掛けた罠に落ちてしまいました」などと書いた自筆コメントを発表し、疑惑を否定。すでに警察が捜査に動いているという証言や海外逃亡説など、さまざまな情報が報じられているが、いずれにせよ、成宮さんと「フライデー」のどちらかが“嘘”をついていることになる。

まず、成宮さんが嘘をついている、つまり本当にコカインを使用していたとすれば、成宮さんはどのような法的処罰を受けるのであろうか。逆に、もし成宮さんがコカインを使用していなかった場合、フライデーはどのような法的処罰を受けるのであろうか。弁護士法人ALG&Associates執行役員・弁護士の山岸純氏に解説してもらった。

(1)成宮さんがコカインを使用していた場合

コカイン使用の場合、麻薬及び向精神薬取締法という法律で処罰されることになります。

なお、薬物を使った(吸引、喫煙、注射など)場合ですが、覚せい剤の場合は「覚せい剤の使用罪」、大麻の場合は「大麻の所持罪」、コカインのような麻薬の場合は「麻薬の施用罪」というように、おなじ薬物犯罪でも若干、言葉の使い方が異なる点がポイントです。

なぜなら、覚せい剤の場合は、誰であっても、そもそも使うこと自体が違法なので、「使用罪」となるわけです(ごく一部を除く)。次に、大麻の場合ですが、実は最近まで技術的な問題から、大麻を吸っても尿や汗から検出することが難しかったため、「使用罪」がないのです(現在は科学が進んで、すぐにバレるようです)。ですから、「大麻の所持罪」しかないわけです。

そしてコカインなどの麻薬の場合ですが、麻薬はもともと医療などで使われていた歴史(それこそ、古代インカ文明の時代から)があり、一定の場合に施用することが想定されていたモノなので、許された人や機関以外が施用することを禁止する意味で「麻薬の施用罪」なのです。

さて、もし成宮さんがコカインの施用や所持で逮捕・起訴された場合ですが、同様の前科がないのであれば、たいていの場合、判決は「懲役1年6カ月、執行猶予3年」となることでしょう。

(2)成宮さんがコカインを使用しておらず、フライデーを訴えた場合

まず、フライデー発行元である講談社による名誉毀損が成立するかどうかですが、フライデーの記事では「コカインを吸引している」ことが取り上げられていますので、この部分が誤報だった場合、すなわち「コカインを吸引している」事実がなかった場合に、「コカインを吸引するような人物ではない」という社会的な評価を害され、名誉毀損が成立します。

この場合、まず民事事件としては損害賠償の対象となり、また、この記事が掲載され現在市販されているフライデーの回収や出版停止も命じられることになります。

これに対し、おそらくフライデー側は“肉声データ”を証拠として提出し、「コカインを吸引している」ことは真実であると主張してくるでしょうが、証言者である「A氏」との会話内容をみても、具体的なコカインの存在を想像させるような会話の流れではなく(少なくとも裁判実務で認められるようなものではなく)、「真実」であると立証することは難しいでしょう。

なお、名誉毀損による損害賠償の額ですが、実はあまり高くなく、一般人の名誉毀損事件の場合、100万円、200万円レベルが相場といわれてきました。

しかし、最近はインターネットで拡散させることでその被害は増大していきますし、今回のように「薬物」疑惑という重大な記事が誤報であったとしたら、成宮さんが芸能人であり、名声が一般人より備わっていると考えると、最近の裁判例の傾向からしても、1200万円から1500万円の損害も認められるかもしれません。

次に、刑事事件としては、ライターや編集者などが名誉毀損罪(刑法230条)として処罰される可能性があります。たとえば、不倫疑惑といった記事と比べて、「薬物」疑惑に関する記事は、その対象者が国家の法秩序を害し、罪(しかも、薬物犯罪は重罪です)を犯したことを内容とするものであることから、誤報だった場合には、その名誉を毀損される度合いも必然と大きくなります。そのため、成宮さんサイドが刑事告訴をするのであれば、刑事事件としても取り上げられることでしょう。

なお、名誉毀損罪には、懲役刑と罰金刑があります。成宮さんの被害意識にもよると思いますが、刑事事件として立件された場合には、おそらく罰金刑となることでしょう。

【引用元:ビジネスジャーナル】

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