首都直下地震で首都高全壊!?“危険すぎる地盤”を徹底解説!!あなたの家は大丈夫?

首都直下地震

先月20日未明に広島で起きた局地的豪雨では、土石流や崖崩れも起き、多大な被害が出た。

広島県警によると死者は70名を超えたという。甚大な被害が出た原因として、広島の弱い地盤があった。水害に弱い土地は、地震にも弱いと言われる。

ひとたび大地震が起きたとき、地盤の強弱が生死を決定的に左右することを思い知らされたのは、1995年の阪神淡路大震災だった。

今回は、そのような過去の大災害の実例を交えながら、住む土地の地盤の重要性について考えてみよう。

■環境考古学的アプローチで
広島市北部では、花こう岩が風化し堆積した「真砂土(まさど)」と呼ばれる軟らかい土の上に多くの住宅が建てられており、地盤の弱い地域が多い。

内閣府の調査によると、土砂災害が発生する恐れのある危険箇所は全国で約52万に及ぶというが、広島県内には、なんとそのうち3万2,000もの土砂災害危険箇所が集中しており、これは全国でも突出した数となっている。

立命館大学教授の高橋学氏によると、水害に弱い土地は、地震にも弱いという。

氏は数々の遺跡を発掘し、過去の自然災害を調査しているが、このような「環境考古学」に携わる学者は、日本では僅か数10名しかいない。

彼は次のように語る。
「(遺跡が)なぜ埋まっているかというと、たいてい過去に災害があったからです」

「遺跡を発掘するということは過去の災害のあとを掘っているようなものなんです」(島本慈子『倒壊』、筑摩書房)

「環境考古学」の呼称からは判断しづらいが、その土地で過去に起きた地震・津波・火山噴火・洪水などの災害を調査し、時には地震の発生周期を知り、将来の防災に役立てることができる学問分野なのだ。

■地震の被害は軟弱地盤上に集中していた
さて、高橋氏は兵庫県の武庫川流域と猪名川右岸の古い川筋を復元した地図「旧河道(かどう)図」を1994年の大晦日に完成させた。

“旧河道”とは土木用語で、かつて川が流れる道筋だったところだ。

その17日後に「兵庫県南部地震」が発生、「阪神・淡路大震災」を引き起こした。

震災で亡くなった人々の分布図を旧河道図と照らしあわせて見ると、死者のおよそ8割は、過去に川だった地盤上に住居があることが判明した。

神戸の旧河道上に建っていた神戸市役所、神戸新聞社、三宮駅などは倒壊してしまったが、旧河道上ではない南京町では、古い民家でもほとんど倒壊することがなかった。

この地域は砂堆(さたい)といって、地盤が比較的乾燥していたために液状化現象なども起きなかったという。

また、神戸市内で縄文時代に海だった地域と、この地震で震度7を記録した地域が相当に一致するという。

この例を見ても、地震の被害を考える際、地盤の強弱が非常に重要な要素となることが分かるだろう。

かつて海や川だった土地は、地盤が非常に軟弱であり、そのような土地に家を建てて住むか否かで大地震の時に生死が分かれるといっても過言ではないのだ。

ちなみに、全体的に地盤が弱い土地よりも、むしろ軟弱地盤と硬い地盤の境界上に建つ建物の方がより大きな被害が出たという。

そのような土地では建物が傾いて倒壊しやすくなるためだ。

大震災の象徴となった、阪神高速道路の一本足の橋桁倒壊も、まさにそのような土地で起きていた。

■震災死の多くは回避できた!

「神戸で地震がある。それはわかっていた。発掘していると断層が出てきますから。

神戸では五カ所発掘をすると、そのうち二、三カ所は地震の原因である断層、ないしは地震の結果できた地割れが出てくる」(『倒壊』、前掲)と高橋氏は語る。

だが、発掘調査で得た災害に関する知見を散々マスコミに告げても、どこも取り上げてはくれなかったという。

このような「関西では大きな地震など起きない」という思い込みが、多大な犠牲者を生む事態につながってしまった。

そもそも昔の日本人は、かつて海・河川・沼だったような災害リスクの高い土地に住むことを避けてきたのだが、1960年頃からはじまる高度経済成長に伴って都市部の宅地開発が進み、旧河道や旧農地のような軟弱地盤の上にも家が建てられるようになっていった。

先月の広島の局地的豪雨でも、山の斜面を切り開いて造成されたような、見るからに土砂災害のリスクが高そうな場所で甚大な被害が起きた。

本来、そのような土地は、人が住むべきではない場所なのだ。

■首都直下地震が起きたら……
高橋氏によると、「神戸は全体的に見ればまだ地盤が良い方で、名古屋や東京の方がもっと悪い」のだという。

著者と知り合いの建設エンジニアは、「首都高の都心部分は地盤の弱い河川の上を走っているため、地震の規模によっては全壊することも考えられる」とさえ語る。

この話ひとつを取ってみても、将来の首都直下地震では、想像を絶する「想定外」の大惨事が待ち受けている可能性があるといえるのだ。

東京の下町のほとんどが、縄文時代は海だった土地で、地盤が極めて弱い。

自分が住む土地の地盤の良し悪しは、たとえば朝日新聞デジタルの「揺れやすい地盤」のページなどで、町丁目単位でチェックすることができる。

筆者の住む東京都小平市花小金井6丁目を調べてみると、揺れにくい土地と揺れやすい土地の中間的地盤で「場所によっては揺れやすい」となっている。

曖昧な表現だが、自分の家が建つ土地の地盤をピンポイントで調べるには、やはり専門家に依頼するしかないのかもしれない。

すでに多くの建物が建ち、街が形成されている地域で全体的に地盤を強化しようとするのは困難だろう。

来るべき大震災を生き延びるためには、そのような土地に住まないに越したことはないようだ。

【引用元:TOCANA】

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